人類の進化と私達、家族: 明日も生きていくための再生(メンテナンス)と家族間相互作用

明日も生きていくための再生(メンテナンス)と家族間相互作用

すべての生きものにとって、今のこの瞬間を生きることも大事ですが、明日も生きていくことも大事であり、そのための明日へつなぐためのメンテナンス(再生)も大事です。
ファミリー・ルネッサンスは、私達の生活を、活動の時間とそのための再生(メンテナンス)に分けています。
活動:再生(メンテナンス)以外の時間での行動。脳を最大限働かせ身体を動かし、職場や学校などでの行動。
再生(メンテナンス):活動のために脳機能や身体各器官のネットワークも含めた体自らがが行う補修、補給、調整等

メンテナンス(再生)のコントロールと睡眠・覚醒リズム

動物の特徴の一つは、脳であり、睡眠です。睡眠は脳のための管理技術“とされています2-3-1、言葉を変えれば睡眠は脳のメンテナンス技術といえます。人類は、睡眠・覚醒リズムが生来25時間リズムのところを、太陽の明暗リズムに同調させる2-3-1ことにより24時間リズムにコントロールしていますが、これも体内の各器官の体内時計を統御して身体全体として24時間リズムを実現しているという意味でメンテナンスです。そのリズムのなかで睡眠を中心に、明日も生きていくための再生(メンテナンス=交換・構築、補充、調整)を進行させています。
ただし、これは朝日が寝床まで届くかそれに近い住居環境、すなわち太陽の光による明るさが目覚めさせてくれる自然環境下でのことです。

脳機能の高度化と管理(メンテナンス機能)の高度化

脳機能は脳の誕生以来睡眠(脳の管理技術)機能とともに進化、発展して来ました。人類の脳機能は高度になり、睡眠も高度になっています。機能が高度になればなるほど管理(メンテナンス)も高度になる必要があったのだろうと推測しています。
人類の睡眠・覚醒リズムはそもそも25時間となっているということは、脳機能が高度化し身体各器官との調整も高度化・複雑化されて24時間には収まらず25時間になってしまったと解釈をすることが出来るのではないでしょうか?そこで、自然環境の王様である太陽からの明・暗の環境刺激の力で24時間リズムに調整していく仕組みを獲得したのだろうと思われます。

文明という人工環境と適応

文明という人工環境を作り出し始めたのは1万年前にすぎません。技術や機器、通信あるいは社会制度、あるいは仕事場や学校での人間関係も含まれ、現代の私達は人工環境に取り囲まれています。人工環境は、サバンナにおける肉食獣などのように人類に高いリスクをもたらす捕食者になることがあります。高いリスクとは、脳機能や体内の器官のメンテナンスが十分に働かないようになり心身に変調をもたらすことです。
とはいっても、私達は便利な人工環境を捨てて狩猟採集の時代に戻るわけにもいかないと思います。人工環境は、私達人類が作りだしたものです。人工環境とのつきあい方問題は、私達人類に解決できないはずはないと考えています。

メンテナンスのための人を包み込むような環境

理屈としては人工環境に適応するために脳機能や身体各器官をバージョンアップするという進化が期待されますが、私達には非現実的です。今存在することがらで対応するしかありません。脳機能が、古い機能(古皮質)に新しい機能(新皮質)が包み込むように発達してきたように、メンテナンスのために、一人ひとりを優しく包むように、継続的に誰でも効率的に利用可能な外部からの刺激を与える機能が求められるのではないかと考えます。ファミリー・ルネッサンスではそれを家族間相互作用ではないかとしています。

注:
2-3-1 井上昌次郎「睡眠科学の基礎」日本睡眠学会ホームページ http://jssr.jp/kiso/kagaku/kagaku.htm
2-3-2 日本学術会議ホームページ「おもしろ情報館」http://www.scj.go.jp/omoshiro/kioku5/kioku5_1.html
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